サウナブームが続く昨今、テレビやSNSで「ととのう」という言葉を耳にして、サウナに興味を持っている方も多いのではないでしょうか。しかし、「どこに行けばいいの?」「どんな楽しみ方があるの?」と、最初の一歩が踏み出せない方もいるかもしれません。
そこで、この記事ではサウナ・スパプロフェッショナルの資格を持つ筆者が、サウナを楽しむことができる施設のタイプを3つに分け、それぞれの特徴や楽しみ方を詳しく解説します。この記事を読めば、あなたのライフスタイルや気分に合ったサウナ施設を見つけられるはずです。
サウナ施設は大きく分けて3種類
サウナを楽しむことができる施設は、大きく分けて以下の3つに大別できます。
- A. 銭湯(サウナ付き)
- B. スーパー銭湯
- C. サウナ施設
これらの施設は、それぞれ法律上の区分も異なり、銭湯は「公衆浴場」、スーパー銭湯は「その他の公衆浴場」に分類されます。この法律上の違いが、料金体系や施設の機能にも影響を与えています。
例えば、銭湯は都道府県単位で基本料金が定められており(2025年の東京都は550円)、それに加えてサウナ料金が追加されるのが一般的です。一方、スーパー銭湯は各施設が独自に料金を設定しています。
利用時間についても、それぞれの施設のコンセプトが表れています。銭湯は「お風呂の延長線上」として1〜2時間程度の利用を想定しているのに対し、スーパー銭湯は「半日〜1日」ゆっくり過ごすことができ、サウナ施設は時間制や終日利用など、その両方のスタイルで楽しむことができます。さらに、一部の施設では宿泊も可能です(別途宿泊料が必要です)。
各サウナ施設の特徴と楽しみ方
ここからは、それぞれの施設の料金やおすすめポイント、そして知っておくと便利な情報について、具体的に解説していきます。
A. 銭湯(サウナ付き)
- 価格: 550円〜1,200円
- 利用時間: 1時間〜2時間
- こんな人におすすめ: サクッとサウナに入りたい人、昔ながらの雰囲気が好きな人、地元の人と交流したい人
銭湯と聞くと、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両さんがよく入っているような、番台があって富士山の絵が描かれているお風呂を想像する人もいるかもしれません。まさに、そのイメージ通りの昔ながらの銭湯にサウナが付いている施設です。
すべての銭湯にサウナがあるわけではなく、多くの場合、入浴料に加えて300円から500円ほどの追加料金が必要です。タオルも有料の場所が多いですが、サウナセットを頼むと無料で付いてくる場合もあります。また、シャンプーやボディソープが設置されていないところもあるため、事前に確認するか、持参することをおすすめします。
多くの銭湯には広々とした湯船があり、サウナに入る前にゆっくり体を温めることができます。サウナ室は広くないところが多いですが、その分、熱気が充満しており、しっかりと汗をかくことができます。そして、銭湯の魅力は、地元の人たちとの温かい交流です。番台のご主人や常連さんとのちょっとした会話も、銭湯ならではの楽しみ方と言えるでしょう。
B. スーパー銭湯
- 価格: 1,200円〜3,000円
- 利用時間: 3時間〜終日
- こんな人におすすめ: 友人や家族と1日中まったり過ごしたい人、サウナだけでなく岩盤浴や食事も楽しみたい人、駐車場を利用して行きたい人
スーパー銭湯は、銭湯の機能に加えて、さまざまな娯楽施設が併設されています。広々とした休憩スペースには、漫画が大量に置いてあったり、リクライニングチェアが並んでいて寝転がれるようになっています。
施設によっては、本格的な食事ができるレストランが併設されており、お風呂やサウナの合間に食事を楽しむこともできます。また、車でのアクセスを想定していることが多いため、広い駐車場が完備されているところが多いです。
スーパー銭湯のもう一つの大きな魅力は、岩盤浴です。サウナは熱い空気を吸い込んで体を温める「温浴法」ですが、岩盤浴は温められた岩盤に寝そべって、体の内側からじんわりと温める「温熱浴法」です。サウナは脳の疲労回復に効果があるとされており、岩盤浴は老廃物のデトックス効果が高いと言われています。どちらも健康効果が期待できるので、両方楽しんでみるのもおすすめです。
多くのスーパー銭湯では、リストバンドなどを使って会計を済ませ、退館時にまとめて精算するシステムを採用しているので、財布を持ち歩く必要がなく、身軽に過ごせます。
C. サウナ施設
- 価格: 1,500円〜3,500円
- 利用時間: 1時間〜終日
- こんな人におすすめ: いろんなサウナを体験したい人、サウナに特化した設備でガッツリ「ととのいたい」ガチサウナー
サウナ施設は、その名の通りサウナに特化した施設です。一部の施設では1時間1,000円で入れるような時間制のプランもあれば、入館料を払えば時間制限なく楽しめる場所もあります。
サウナを楽しむという意味では、最も充実した設備が整っています。ドライサウナ、スチームサウナ、ロウリュウサウナなど、複数の種類のサウナが用意されているところも多く、水風呂も複数あったり、個室サウナが完備されているところもあります。
アメニティの充実度も高く、シャンプーやボディソープはもちろん、化粧水や乳液まで揃っているところも珍しくありません。手ぶらでふらっと立ち寄っても、快適に過ごせるように配慮されています。
サウナ室や水風呂の温度管理も徹底されていることが多く、ガチサウナーも満足できるクオリティを誇ります。
まとめ
この記事では、サウナを楽しむことができる3つの施設について解説しました。
- 銭湯:サクッと手軽に、昔ながらの雰囲気を楽しみたいときに。
- スーパー銭湯:友人や家族と1日中ゆっくり過ごしたいときに。
- サウナ施設:いろんな種類のサウナや水風呂を体験したいときに。
どれが一番優れているということはありません。その日の気分や、一緒に誰と行くか、どのくらい時間をかけられるかで、行く施設を選ぶのが良いでしょう。
最近では、スポーツジムにもサウナが併設されているところが増え、サウナがますます身近な存在になっています。サウナ初心者の方は、まずはお近くの施設を調べて、気軽に足を運んでみることをおすすめします。一度その心地よさを知れば、きっとサウナの虜になるはずです。
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